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治療・検査

過敏性腸症候群(IBS)/小腸内細菌異常増殖症(SIBO)

過敏性腸症候群(IBS)の治療

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※ここでは主に保険適用となっている治療法を紹介しています。SIBOに対する抗菌療法等は自費診療となります。
SIBOの治療法≫

1.生活習慣の見直し

過労・ストレスを避けることや十分な睡眠・規則正しい食習慣が必要です。
緊張状態は胃酸や消化酵素の分泌を減らし、胃腸の蠕動を低下させます。
また食事内容としては便秘型の人には、根菜類を中心とした食物線維が有効です。

 

2.薬物療法

生活習慣の改善にも関わらず症状が強い場合には薬物治療を行います。
薬物療法で最初に用いるお薬としては、消化管機能調節薬と呼ばれる腸の運動を整える薬や、プロバイオティクス(ビフィズス菌や乳酸菌など生体にとって有用な菌の製剤)、あるいは高分子重合体といわれる水分を吸収し便の水分バランスを調整する薬があります。
これらのお薬は下痢症状が中心の方、便秘症状が中心の方のどちらにも用いられます。
下痢型の方には腸の運動異常を改善させるセロトニン3受容体拮抗薬(5-HT3拮抗薬)、また便秘型の方には便を柔らかくする粘膜上皮機能変容薬も用いられます。
また下痢に対しては止痢薬、お腹の痛みには抗コリン薬、便秘に対しては下剤も補助的、頓服的に使用されます。

抗コリン薬(ブスコパン) 鎮痙作用、消化管運動抑制作用、胃液分泌抑制作用、膀胱内圧上昇抑制作用などがあり、消化管、尿路や膀胱などの筋肉のけいれんや過度の緊張による痛みを抑えます。
消化管運動調整薬(セレキノン) 消化管運動調律剤トリメブチンマレイン酸塩を有効成分とし、IBSの症状を改善するお薬です。
緩下薬(酸化マグネシウム、プルゼニド、アローゼン、リンゼスなど) 水分の流入を容易にし内容物を膨潤させ、軟便を排泄させる。
整腸薬(ビオスリー、ビオフェルミン、ラックビー) ヒト由来の乳酸菌が小腸から大腸まで広く届いて定着し、すぐれた整腸効果を発揮します。
消化管運動調整薬(セレキノン) 弱った胃腸の運動を活発にして、食べ物を胃から腸へ送り出すのを助けます。
高分子重合体のポリカルボフィル(コロネル) 腸内で水分を吸収・保持し、便の固さをほどよくして便通を整えます。
セロトニンHT3受容体調節薬(イリボー) 下痢型の過敏性腸症候群に対するもので、下痢や腹痛、腹部不快感などの消化器症状を改善します。

などが選択され、そのいくつかが併用されます。
ストレスの関与や精神的要因が疑われる場合

抗不安薬(ソラナックス) おだやかな作用の心の安定薬で、不安や緊張感をやわらげ、気持ちを落ち着かせます。
抗うつ薬(ドグマチール・トリプタノールなど) 胃の粘膜の血流をよくして、胃潰瘍の治りを助けます。また脳の活動をよくして、気持ちが前向きになるのを助けます。

その他、東洋医学的な「証」に合った漢方薬が処方される場合もあります。
桂枝湯、大建中湯、桂枝加芍薬等、小健中湯、黄耆健中湯など

 

3.食事療法

これまで腸内環境に良い食材として、一般的に食物繊維や発酵食品が注目されてきました。しかしIBSやSIBOといった病態では、むしろこれらの食事が症状を増悪させるケースが多いことがわかってきました。そこで注目されているのが「低FODMAP食」です。

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F Fermentable Sugars 発酵性
O Oligosaccharides オリゴ糖 ガラクトオリゴ糖とフルクタン
D Disaccharides 二糖類 ラクトース(乳糖)が代表
M Monosaccharides 単糖類 フルクトース(果糖)が代表
a and
P Polyol sweeteners ポリオール類 ソルビトールやキシリトール

FODMAPとは頭文字をとったもので、つまり発酵しやすい4種類の糖類のことで、これらの食事をできるだけ減らした食事が「低FODMAP食」です。
低FODMAP食は症状の改善に役立ち、IBSやSIBOの方は一度は試してみる価値のある食事療法です。
ただし、長期的には低FODMAP食のように食物繊維を含む炭水化物が少ない食事はかえって腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)を起こす原因にもなるため、症状が改善したら徐々に緩めていくことが必要です。

 

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