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腸内細菌と動脈硬化

2017年12月27日

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一昔前までは、心臓の病気に
腸に住んでいる細菌が関与しているなどという発想は医師の間でも受け入れられてはいませんでした。

しかし近年、腸内環境に関する研究が進み、動脈硬化や心血管系の疾患と腸内細菌が関わっている可能性があるという研究結果が発表されています。
(Wang Z et al. Nature 472, 57-63 2011)

肉などに多く含まれるフォスファチジルコリンと呼ばれる脂質を過剰摂取した場合、腸内細菌がこの脂質をトリメチルアミンNオキサイド(TMAO)という物質に代謝します。
(フォスファチジルコリンは、卵、牛乳、肝臓、牛肉などに含まれています。過剰摂取は禁物です)

TMAOは食細胞(マクロファージ)を活性化させますが、この食細胞が酸化したコレステロールを貪食し、動脈に酸化したコレステロールを沈着させやすくなるということがわかってきました。

つまり腸内環境を整えることは、
心血管系疾患の治療や予防につながる
可能性があるということです。

具体的にどのような腸内細菌バランスになると心血管系疾患の予防につながると言えるかまだはっきりとした答えは出ていませんが、腸内環境で心臓病を予防するという発想は医学界でも大きなパラダイムシフトと言えます。

DNAメタゲノム解析と呼ばれる腸内細菌の遺伝子を網羅的に調べる方法が進歩し、腸内細菌に関する研究が飛躍的に進みましたが、私たちの体を構成する60兆個をはるかに凌ぐ100〜1000兆個とも言われる腸内細菌の謎を、私たち人間はまだ解明したとは言い切れません。

しかし、腸内環境を制御していくということが心疾患だけでなく、私たちの健康に大きく寄与することが明らかになりつつあり、今後ますます注目されていくことは間違いないことでしょう。

JR芦屋駅から徒歩4分のルークス芦屋クリニック(内科・消化器内科・心療内科)でも、根本治療の一環として腸内環境改善と腸内フローラ移植を柱とし、今後も引き続き、腸内細菌のもつ驚異の力には注目していきます。

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