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IBDの会(炎症性腸疾患の患者会)
2017年12月24日
今日は大阪IBDの会(炎症性腸疾患の患者会)に初めて参加させていただきました。
http://osakaibd.xvoj.com/s/今回は腸内フローラ移植臨床研究会事務局の田中さんも情報提供を兼ねて同席しました。
炎症性腸疾患とは潰瘍性大腸炎とクローン病のことです。
私も1人の炎症性腸疾患経験者として、そして消化器病専門医として、普段診察室では見られない患者さんの本音を聞くべく参加しました。
(医者の前では無意識に「いい患者」になろうとして本音がでにくいものです)
最初に自己紹介。
同じ病名でも、症状や悩みは人それぞれです。
私もかつてそうでしたが、まだ発症から間もない方はまだ混乱の中にいらっしゃるので兎に角、情報を求めていらっしゃいます。
今は便利な時代でインターネットで検索すれば莫大な情報にアクセスできますが、つい一方向的なネガティブな情報にとらわれてしまい、かえって落ち込んでしまう方もいらっしゃいますので注意も必要です。
そういう意味では、病気を患う人たちのグループでは、相互的な情報交換だけでなく、悩みを抱える者同士、共感しあえる貴重な場の力が存在し、一方通行のネットとは大きな違いがあります。
会の途中から西宮市民病院消化器内科の小川先生もご参加くださり、新薬に関する情報などを提供してくださいました。
私の話をさせていただく時間には、長年の自身の経過をお話しし、自らも腸内フローラ移植を受けた体験についてもお話ししました。
数年前にこの会でも「便移植」の話題がのぼったそうですが、思うほど結果が出ていないとして、それ以降は余り話題にはのぼらなかったそうです。
私たちの研究会の扱う移植用調整液は従来の便移植で使う生理食塩水とは違い、フローラ(腸内細菌叢)の生着率が高く、また内視鏡を使わない注腸方式ですから患者さんの負担が少なくて済みます。
今後、安全で信頼できる治療の選択肢のひとつとして認識していただけるように私たちもデータ蓄積をしていきます。
もちろん炎症性腸疾患だけでなく、精神疾患や自己免疫疾患など、様々な分野でも認知していただけるよう発信していきたいと思います。
どうぞお気軽にお問い合わせ下さいね。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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