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IBS/SIBOの治療に使われる消化管運動調整ハーブ
2020年9月 7日
ヨーロッパ(特にドイツ語圏)では腹部の不快感に対して数十年前からよく使われるハーブサプリメントがあります。
9種類のハーブを調合したバイエル社の開発したSTW-5は消化管の蠕動運動を調整したり、炎症を抑えたりすることでIBSやSIBOにおける症状を軽減させます。
近年では、STW-5に関する論文も発表されるようになり、消化管の動きの問題がある人への適用が広がっています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32754057/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32829914/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31720909/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29134293/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27833553/
IBSやSIBOでは治療のメインは過剰に増殖した細菌や真菌の除菌ですが、その後の再発を予防するためには、消化管の蠕動運動を最適化することがとても重要です。特にMMC(Migrating Motor Complex)と呼ばれる所謂「お掃除蠕動」が弱い場合はIBSやSIBOの症状が増悪しやすいと考えられています。
感染性腸炎を契機としてIBSやSIBOを発症した人の中には、抗CdtB抗体や抗Vinculin抗体が陽性の場合があり、特にこの場合は蠕動運動の調整が必須であると考えられています。
このような場合にもこのSTW-5が臨床で役に立つのではないかと期待しています。
下記の表は製造元のバイエル社のHPに記載されているこのハーブ製剤の効能です。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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