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絶対良くならないと思っていませんか?
2020年5月18日
国が指定するいわゆる「難病」には医療受給者証が支給され医療費が公費負担されます。
長い期間通院が必要だったり高額な治療費を一部負担してもらえるという素晴らしい制度ではありますが、一つ注意しておいた方がいいなと思うことがあります。
それは、医師から伝えられる「難病」という言葉は患者さんにとっては非常に重く、患者さん自身の中で「難病患者」というアイデンティティーが強化されてしまい、「私は絶対良くならない」という信念が刷り込まれてしまう場合があるのです。でも難病と診断されたあなたは本当に一生良くならないのでしょうか??
正解は「良くならないかもしれないし、良くなるかもしれない」のです。でも多くの方は難病と言われると前者にフォーカスしてしまいます。良くならないというところにフォーカスを当てていると「患者として」の考えや行動が強化されます。
一方、「良くなる可能性もある」にフォーカスして、良くなった前提で考えたり行動したりすると、不思議と体はそれに応じようと反応してくれるものなのです。(←エピジェネティクス)
そしていずれは医療受給者証も返納できる日のことをイメージしてほしいのです。
図は右肩上がりで増えている潰瘍性大腸炎の受給者証の数です。かつては私もこの受給者証には大変お世話になりましたが、もう返納して10年以上になります。今振り返ると私の場合、「良くなったから返納した」というより、病気を辞める決意をして「返納したから良くなった」という感じです。
その間、色々なプロセスがありましたが、食事を見直し栄養療法で底上げしたことも随分プラスになったと思います。
でも最も効果を実感したのは考え方を見直し難病患者のアイデンティティーをやめようと決意したことでした。
きっとみなさんも色々な問題があると思いますが、いつか良くなる可能性はあるということをちゃんとイメージしてみてください。
もしできなければなぜできないのか、そこを見ていくと気づくことがきっとあるに違いありません。
Photo by Arina Wong on Unsplash
写真は難病情報センターより拝借 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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