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SIBOとSIFO
2020年3月10日
SIBO(小腸内細菌異常増殖症)の多くはIBS(過敏性腸症候群)に合併するとされていますが、その病態についてはまだ明らかでないことも多くあります。
これまでIBSと診断されて治療受けるもなかなか良くならない腹部症状の原因として注目され始めたのがSIBOですが、そのSIBOと考えられてきた症状の中には、カンジダなどの真菌(fungus、カビ)の異常増殖が合併していることも知られるようになりました(SIFO)。
Dr. Ruscioらの研究によるとSIBOを疑わせる症状(なかなか良くならない腹部膨満感、腹部不快感など)を伴う患者の小腸から内視鏡を使い腸液を採取し、培養検査を行ったところ、約80%に細菌の異常増殖(SIBO)がありましたが、その約25%には真菌の異常増殖(SIFO)も伴っていました。
また、細菌異常増殖はないが真菌の異常増殖を認めたケースが20%あったと言います。つまり真菌だけで見るとなかなか良くならない腹部症状のうち約40%に真菌の異常増殖があったということです。
細菌の異常増殖(SIBO)と真菌の異常増殖(SIFO)では治療方法が異なるため、あらかじめいくつかの腸内環境関連の検査を用いて鑑別をしておくことが大切です。
(photo by Samee Anderson @photographybysamee) Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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