- ルークス芦屋クリニック
内科・消化器内科・心療内科 - 初診の方へ
- 予約優先制 0797-23-6033
(受付時間 9:30~18:00)
クリニック | 特徴 | 診療案内 | 治療・検査 | ブログ |
-
繰り返します。なぜ胃酸が重要か
2019年9月 9日
私も長年、患者さんの「胸焼け」のような慢性的な消化器症状を改善させるためにと「胃酸」を抑制する薬を何度も処方してきました。そしてそれはそれなりに、時として劇的に効果を発揮してきました。
それまでの薬剤に比べその切れ味に味をしめて益々胃酸抑制剤の処方する機会が増えていきました。
しかし、長期にわたり胃酸抑制剤を処方し続けることのリスクについてはあまり顧みたことはなかったのも事実です。
アメリカの栄養療法の世界の重鎮、ジョナサン・ライト博士は、胃酸抑制剤を飲み続けている方に対して次のように説明します。「全ての降雨を止めることができたなら、川は干上がりますよね。
確かに洪水を繰り返しているときにしばらく雨を止めることができるならば有効な手段かもしれません。
しかしこの先ずっと降雨を止めてしまうとどうなるでしょう?」
多くの患者さんは、胃酸を抑制することで煩わしい胸焼けなどの症状から解放されるため、その症状の根本原因となっている生活習慣や食習慣を見直すというような面倒臭いことにはあまりフォーカスしようとはしません。
生活習慣や食習慣を見直すにはそれなりの覚悟が必要ですし、普通の人は「変化」を嫌うのです。
小さなカプセル一つで、自分は変化する必要もなく煩わしい症状から解放される。こんな都合のいいことはありません。
でもそれが長年のこととなると胃酸抑制による弊害は無視できません。
胃酸は私たちが食事から効果的に栄養吸収をするには必要不可欠なものです。通常年齢とともに胃酸分泌は低下傾向にありますから、歳を重ねるごとにむしろ胃酸分泌を意識したライフスタイルが求められます。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
カテゴリ