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視野を広げる
2019年4月13日
様々な疾患の治療の際に栄養素をしっかり補給することは細胞が本来の仕事をするために必要な条件となりますが、実はそれと同時に「考え方の癖」を見直すということも重要です。
考え方の癖とは「思考」や「認知」とも呼ばれ、あなたが日々抱いている「感情」を引き起こす根源的な考え方です。
たとえばがんと診断されて「絶望」という感情を抱く場合、
たとえば
「苦しむに違いない」
とか
「治らないに違いない」
「私は不幸だ」
などの考え方を持っている場合が多くあります。
もし
「この病気を通して私は自分を取り戻すことができる」
とか
「私は変化を起こして健康を取り戻すことが可能だ」
「私に変化のチャンスをあたえてくれた病気に感謝できる」
「このチャンスを得た私はラッキーだ」
というような考え方を持っている場合は必ずしも「絶望」にはつながらず、「希望」も抱くことが可能になります。
この基本的な考え方でその人の抱く感情は大きく左右され、その人の持つエネルギー、気の流れる方向が180度変わります。
ところで、よく考え方が凝り固まり柔軟性のない考え方のことを「視野が狭い」と言いますが、私たちは目を開いて多くのものを見ているつもりでいますが、実は視野に入っていても「認識」できていない場合もあり、これは「見えていない」ということになります。
眼は対象物を見たとき、本能的に焦点を合わせようとしますが、これは眼球の動きやすさにも寄るところが大きく、自分では見えているつもりでも眼球運動が悪いため、対象が歪んだりぼやけて見えていたりする場合や、かなり眼球を動かす筋肉に無理をかけて焦点を合わしている場合もあります。
私も普段メガネをかけていますが、ある程度視力は矯正できていますが、実際にどのくらい焦点を合わせるために眼球に負担をかけているのかを知ることはありませんでした。
この負担をできるだけ減らし、自分の眼球を動かす筋肉(眼筋)の能力に合わせたメガネをかけると、それまで無意識に無理をかけていた眼筋のストレスが減り、またそれまで見ているつもりでも見えていなかった周辺の視力のアップにも繋がるというのです。
眼球は発生学的には脳から派生した器官で、視覚からの情報は複雑に処理され、私たちの認知を形成するために非常に大きな役割を果たしています。
最近診察中に色々な病気をお持ちの方の眼球運動を調べていますが、想像していた以上に眼球の動きが制限されている方が多いのに気付かされます。そんな私も決してスムーズな眼球運動ができていないことが今回詳しい検査を受けてわかりました。
眼の動きがスムーズになると、見えなかったものが見えるようになったり、視野が広がったり、認知機能に柔軟性が芽生えたりもします。
トラウマ処理の一つの方法にEMDRと言われる方法があります。これは左右に眼球運動を繰り返し行うことで、過去のトラウマとして認識していた事象を客観視することができるようになり、否定的な感情を緩和させることが可能な心理療法の一つです。
目の動きを円滑に行わせることや「視野を広げる」ことがどうやらあなたの「健康感」とも密接に関係しているようです。
1週間ほどすると私の新しいメガネが送られてきます。
私自身、思いがけない「視野の広がり」を得られることを楽しみにしています。
ちなみに私がお世話になった野澤先生の研究所は→視覚行動研究所 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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