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終末糖化産物(AGE)を溜めない生活
2018年12月11日
昨日のテレビ番組で「AGE」について取り上げたようですね。
「AGE」(Advanced Glycation End Products=終末糖化産物)とは、タンパク質と糖が加熱されてできた、老化を進行させる原因物質のひとつで、年齢とともに増えてくるシワやシミ、たるみの原因です。「AGE」値が高いと、肌のたるみやシワなど見た目の老化をまねくだけでなく、動脈硬化や心筋梗塞、がんなど、致命的な病気の原因にも関与することがわかっています。
「センテナリアン」と呼ばれる100歳を超えても元気な人たちの特徴として「慢性炎症」が少ないことが報告されていますが、糖化反応はAGEを蓄積させ、慢性炎症の原因となります。
ホットケーキを焼いた時のできる「きつね色」の部分こそ「糖化:グリケーション」現象です。(だいたい「美味しい」ものはキツネ色のものが多いんですよね。。。私は『褐色の誘惑』と呼んでいます。)
ホットケーキの材料は、小麦粉、卵、牛乳、砂糖などですが、これらの中の「タンパク質」に、加熱によって「糖」が結びつき「糖化」したものです。
そしてこの「糖化反応」は、食べ物だけでなく「糖」「タンパク質」「加熱」などの条件がそろうと、至るところで生じます。
つまり私たちの体温は36−7度ですが、体の中身がじっくりと調理されるかのようにじわじわと「糖化」が進んで行きます。特に体内に「糖」が過剰にあるときには「糖化」が進みやすくなります。
糖化は、いわば「タンパク質」にできた糖の「こぶ」のようなもので「糖」が体内に余分にあるほど、「タンパク質」にたくさんの「こぶ」ができてきます。
「タンパク質」がさらに高濃度の「糖」にさらされてしまうと本来の「タンパク質」とはまったく異なる「こぶ」だらけの物質となってしまい、元にもどることができなくなります。(グリケーションによる蛋白修飾)
この「こぶ」がたくさんついて変性した「タンパク質」が『AGE』(終末糖化産物)と呼ばれ、老化物質でもあります。
※image:©AGE研究協会HP慢性炎症を起こさせないためにも「抗糖化」生活を心がけましょう。
具体的には- 過剰な糖質摂取は控えること
- 油などを使って高温調理されたもの
- 褐色に色づいた食べ物などの過剰摂取も控えること
- 酸化ストレスを減らすこと(禁煙、適度な運動、ストレスマネジメントなど)
などです。抗酸化物質をしっかり取ることも重要ですね。緑黄色野菜をしっかり取ることや、最近では私は水素治療にも注目しています。
AGEは年齢とともに上昇していきますが、年齢ごとの平均値と比べることであなたの体に蓄積したAGEが多いか少ないか評価することが可能です(細胞年齢)。
かつては一度蓄積したAGEは減少しないとも言われていましたが、最近の研究ではしっかり抗酸化、抗糖化を意識した生活を送るとAGEも減少することがわかって来ましたので、「AGEが高い」と言われた方も諦めずに抗糖化、抗酸化生活を目指しましょう。
当院では、非侵襲的にしかも短時間(12秒)でAGEを測定できるAGEreaderを導入しており、あなたのAGE蓄積具合を知ることが可能です。
この測定を機に食生活を見直し、AGEの高くならない生活をご提案いたします。
「糖化」が気なる方はご連絡ください。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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