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認知が先か、行動が先か

2018年7月 6日

院では今年の春に「心療内科」を追加しましたが、うつやパニック症状を抱えていらっしゃる方には、投薬よりも栄養指導や「認知行動療法」と呼ばれる心理療法を主に行なっています。(もちろん必要と判断した際には投薬も行いますよ)

認知行動療法とは、その人の認知(考え方の癖や物事の捉え方)に気づいていただき、もしそれが「不健全」なものであれば「健全」なものに書き換え、自分のものにしていってもらいます。

認知が変わると行動が変わり、周囲との関わり方に変化が起きて来ます。認知が健全なものに変われば周囲との関わりもより健全なものとなりやすくなります。

例えば、
「私はリウマチで関節も痛いから旅行もできない」
とおっしゃる方に
「本当に旅行をしたいのならば、どうしてしないのですか?」
と聞くと
「旅の途中で痛くなったら困るでしょう?」
とお答えになりました。
それに対して私は
「それって事実でしょうか?」
と尋ねると
「えーっと。。。そう思うんですが。。。」
とお答えになりました。

実際のところ、旅に出て痛くなるかどうかは分からないんですよね。むしろ楽しい時間を過ごしていると痛みが嘘のように消えていたなんてことを経験された方はたくさんいらっしゃいます。

この方のように、「リウマチが悪くなって関節が痛くなる」ことが前提で物事を考えている(これが物事の捉え方:認知です)と、何事にも制限がかかり楽しい「旅行」にも一歩踏み出せなくなってしまいます。

この方の場合は、
「旅行をして痛くなるとは限らない。私が喜びに包まれて痛みを忘れた楽しい時間を過ごすことも可能だ。また私が変化を起こし健康を取り戻すことも可能だ」

と認知の書き換えを行いました。

認知が変わると行動も変わります。この方の場合少し遠出をして旅をしてみようかなと考えられ、旅行の計画を始められました。不思議と痛みは忘れている時間が多いそうです。

この認知行動療法ですが、必ずしも認知が先で後から行動がついてくる場合ばかりとは限りません。

とにかく「行動」してみることで後から「認知」が書き換わることもあります。

上の例に倣えば、「旅をしたら関節が痛くなる」という不安をいっぱい抱えながらも、とりあえず一歩踏み出してみたら、予想に反して調子が良く、「旅をしても痛みが増すとは限らない」という認知を体験を持って書き換えることができたというような場合が当てはまります。 (多くの場合、楽しい時間を過ごしていると痛みは軽減しているケースが多く、たとえ痛くなったとしてもすぐに治まることがほとんどです。もし痛みが続くのならばその旅は本当に心からしたい旅ではなかったかもしれません)

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多くのクライアントを診ていくと、苦しみの中から本当に変化を起こしていかれるかどうかは、実際に一歩踏み出せるかどうか、行動できるかどうかに関係しているように思います。

自分が主体的に「やりたいこと」に取り組み始めると、それまでの苦痛から逃げるために行なっていた行動(苦痛系思考)とは違い、いわゆる報酬系思考という思考パターンとなりこの思考パターンで動いているときは疲れ知らずでどんどん良いアイデアが出て来ます。病気も寄せ付けなくなるのです。

ですから、認知を先に変えて、行動が変わってくるプロセスも良いのですが、とにかくまず一歩踏み出してみてから振り返るというのも変化を起こすには大いにアリだと私は思います。

認知や行動が変わればその人の中にもつイメージが変わり、世の中の見え方がガラッと変わります。苦しみに満ちた人生が喜びに満ちた人生に変わることも多々あるわけです。

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そんなわけで、苦しい時は、

①まず自分の思い込み(考え方の癖:認知)がそうさせているのでないかと疑ってみる
②とにかく一歩踏み出して行動してみる

どちらもありだと思います。きっと面白い変化が起こり始めますよ。

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