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腸内カンジダ異常増殖について
2018年6月23日
みなさんはおそらく「カンジダ」と呼ばれる真菌(カビ)の一種が増殖して様々な症状を起こすことをご存知のことと思います。(カンジダ腟炎など)
しかしカンジダがあなたのお腹の不調に関連しているということはご存知ないかもしれません。抗生物質を内服すると、あなたが取り除こうとしている悪玉細菌だけでなく、多くの善玉細菌も一緒に取り除いてしまうことになります。そうするとカンジダの様な真菌類の急速な増殖を許すことになります。
真菌は湿度の高い場所を好み、腋や股間、口腔内、そして腸管内に増殖します。腸管内では食べ物を発酵させることで二酸化炭素などのガスを大量に発生させ、膨満感の原因ともなるのです。
腸管内でのカンジダの異常増殖は、腸管上皮を傷つけることとなり結果としてリーキーガット症候群(腸漏れ症候群)と呼ばれる状態を誘導し、必須栄養素の吸収不良をおこします。
リーキーガット自体も腹部の不調の原因となります。カンジダ増殖はそのほか次の様な症状の原因になります。
・抑うつ症状
・疲労
・食欲亢進
・食物過敏症
・頭痛
・集中力低下
・爪の感染症
・直腸刺激症状
・皮膚のトラブル(ニキビ、蕁麻疹、アトピー、水虫、ふけなど)
・鵞口瘡
・血糖の乱高下
などカンジダの増殖因子は栄養、場所、pHの3つです。
カンジダの増殖を抑制するためには、次のことが重要です。
・栄養を与えない ⇒ 単純糖質を避ける
・場所を与えない ⇒ 良性菌を投与して腸内フローラに隙間をつくらない。
・pHを上げない ⇒ 乳酸菌、胃酸、カプリル酸などを使用する。
さらに腸の炎症を抑え、腸壁をメンテナンスすることが大事です。
プロバイオティクス、抗真菌薬の投与や、炎症を起こさない食事も必要になります。
難消化性の食物繊維は善玉細菌の餌となるため、カンジダ対策として有効です。
また、砂糖やデンプンの多い食事は真菌にとっては格好のエサとなりますので控えましょう。
体にあったプロバイオティクスを摂取したり、カンジダ対策用のハーブをを多く摂取していただくことでカンジダの勢いを抑えることが可能になります。
気になる症状のある方は一度ご相談ください。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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