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肥満は「裕福」の象徴? それとも「貧困」の象徴?
2018年4月30日
今年のGWは家族と海外へ脱出中です。
その移動の際に読んだ雑誌にあった記事に目が止まりました。
「デブ vs. ヤセ」 出世するのはどっち? (President 2018/5/14号)
かつて肥満は「裕福」の象徴でした。
しかし平成26年の厚生労働省の調査では、
「肥満者の割合は男女共低所得者の方が高い傾向にあり、年収600万円以上の男性の肥満率は25.6%であるのに対して、年収200万円未満の低所得者38.6%となっています」(「平成26年国民健康・栄養調査」の要旨)要旨の中では「低所得世帯では高所得世帯に比べて野菜や肉類の摂取が少なく、逆に穀類の摂取が多く、栄養バランスが取れていない」と指摘されています。
つまり低所得者ほど安くて美味しく感じるパンやご飯といった炭水化物に偏った食事をとる傾向にあり、これらの食材を食べ過ぎないように控えようとしても、お金の余裕がなかったり自制心が効かなかったりしてつい手が出てしまうという悪循環に陥ります。
最近の研究で、肥満は「慢性炎症」と考えられるようになり、全身に炎症物質を撒き散らし、臓器障害の原因となることがわかって来ました。
さらに、肥満と腸内環境の関係も明らかになりつつあり、偏った食事により腸内環境の乱れ(腸内細菌のバランスの乱れ:dysbiosis)が起こると肥満になる傾向が強くなることもわかって来ました。
一方でよく仕事のできるビジネスマンほど一般的に仕事にかけるエネルギーと同等に健康に対する意識も高く、「体はすべての根本」と捉えている人が多い傾向があります。
有能なビジネスマンほど、「土台となる健康が不安定だと仕事のパフォーマンスが落ちる」ことや「自身の体は食べ物でできている」ことをを理解し、食事の時も決して一時の欲望で食べたいものを食べるのではなく、野菜を多く取ったり、バランスを考えた食事をとる傾向にあります。そもそも有能なビジネスマンとそうでないビジネスマンでは健康に対する捉え方が違います。
水野雅浩氏(ビジネスマンの健康マネジメントスクール代表)はこう言います「稼げない男にとって健康は消費するもので、病気になれば病気に行くという「CURE(治療)」の考え方。マイナスになった状態を治療でプラスマイナスゼロにするというもの。」
「一方、稼げる男は、常に「健康」ない状態を維持しようとし、そこから「より健康」な状態にするために健康へ投資をする「CARE(予防)」というプラスの考え方をします」この考え方には私も大いに賛同します。しかし今の日本では自分の健康と引き換えに仕事の業績を上げようとしている人がまだまだ多いのも事実です。
日本の健康保険のシステムを見ても誰でも進んだ医療資源を享受できるという点で確かに非常に優れたシステムですが、あくまでも病気になってから病院に行くという「CURE」の考えに基づくものです。
しかし本質的なところでは決して「病院」も「薬」もそして「医師」もあなたの健康の責任を取ってくれるわけではありません。
あなたが本当に豊かで満たされた人生を送るためにも、あなたの健康にとって良いと思うことに取り組んでください。
JR芦屋駅から徒歩4分のルークス芦屋クリニック(内科・消化器内科・心療内科)は、そんなあなたのパフォーマンスをさらに上げられるようサポートいたします。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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