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「癒しのスイッチ」を入れる料理教室
2018年3月19日
以前から気になっていた料理教室が、どうやら自宅近くで開催されるらしいと聞きつけて、昨日は急遽その料理教室に参加して来ました。
以前に読んでいた
「食べ物だけで余命3ヶ月のがんが消えた」著者の高遠智子さんが提唱するレシピだけでなく、彼女が大きく変化を起こした生き方にも大変興味深く、一度お会いしたいと思っていました。
たまたまみたFBでキャンセルがあり急遽参加者を募集しているとのこと。
しかも今回は以前とは会場が異なり我が家の目と鼻の先。
このシンクロニシティーに驚きつつ、すぐさま参加申し込みをしました。
高遠さんは予想していた通り、大きな病気を体験された様には見えないくらいお元気で、参加者一人一人の寄り添い体調を見ながら手際よく即興でレシピを考案されていきます。
そのエネルギーの高さ、気の流れ、それでいて周囲への気遣い、物腰の柔らかさ、全ての物事への感謝の念、的確な参加者の体調に合わせたレシピのアドバイスなどなど、そのあり方にこそ「癒しのスイッチ」の入れ方のヒントが多く隠されていました。
高遠さんは28歳で進行がんと診断され、標準治療を行うもがんは進行。その後医師の勧める治療を断り単身フランスにわたり、市場で味わったトマトの味に感銘。この瞬間がおそらく癒しのスイッチが入った時だと思われます。
その後パリのリッツエスコフィエでフランス料理を4年間学ぶことになります。
それまでの生き方を見つめ直し、それまで様々なしがらみの中でご自分の思いを抑え込むためにエネルギーを多く浪費していたのですが、これらを手放し、自分らしい生き方を取り戻すためにエネルギーを使い始めました。
気が流れ始めると、細胞はたちまちそれまでとは違った振る舞いをし始めます。
がんは決して忌み嫌うべき存在ではなく、私たちに大切なメッセージを教えてくれているのです。
それは
「もっと自分らしい生き方をしなさい」
かもしれませんし
「執着にとらわれず、どうやれば手放せるか考えなさい」
や
「人の期待に応えるでけでなく、自分の期待に応えなさい」
かもしれません。
そのメッセージに応えられた時、病気は自然と良い経過をたどります。
高遠さんの場合は料理を通してご自分を回復されていった様です。
ここで食の果たした役割は大変大きいものがありますが、私は今回のセミナーに参加し、何より高遠さん自身がご自分の人生を完成させるために「自分自身が自分の健康の責任を取る覚悟」というものを感じました。一人のケアギバー(Care giver)として、この覚悟を私たち医療者が落とし込んでおくことはやはり重要なのです。
自分が自分の治癒力を信頼し、そして自分の健康には自分が責任を持つという姿勢をケアギバーが育むことで、目の前の方により質の高いケアができるのだと思います。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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