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「腸もれ」症候群
2017年10月10日
私の学生時代にお世話になった恩師の一人に「笑うカイチュウ」で有名な藤田紘一郎先生いらっしゃいますが、その藤田先生が新しい本を出版されました。
「隠れ病は「腸もれ」を疑え!」
つまり、原因のよくわからない症状や病気がある場合、「腸もれ」:Leaky Gut Syndrome(リーキーガット症候群)がないか疑いなさいというのです。
リーキーガット症候群はまだ日本の医学界でも浸透した言葉ではありませんが、欧米では
「心身に様々な不調を引き起こすトラブル」
「多くの重大な病気につながるトラブル」
として注目が集まっています。
小腸にはもともと病気が少ないとされ、余り注目されてこなかったのですが(調べるにもなかなかいい方法がなかった)近年、医学の進歩とともに様々な疾患と小腸の状態(腸内環境)が密接に関連していることがわかってきました。
小腸粘膜に障害があり、バリアとしての機能低下があると容易に毒素が体内に取り込まれてしまいます。
さらに腸もれが全身の慢性炎症の原因となることも知られており、やはり健康のかなめは「腸」とも言えます。
この腸の粘膜に大きな影響を与えているのが「腸内フローラ」ですが、腸管の免疫獲得機構を考えるとフローラのバランスが大変重要とされています。
乳酸菌やビフィズス菌などのいわゆる善玉菌の割合は歳を重ねるごとに減っていきますが、近年若い人の間でも善玉菌の割合が少ない人が増えています。
そんな私も実は腸内フローラのバランスの乱れがあり、さらに「腸もれ」もあり、それに伴う様々な症状を長年にわたり体験してきました。
その当時はまだ「腸もれ」は広く認知されていませんでしたが、様々な海外の情報などに触れる中で「Leaky Gut Syndrome」という言葉に出会いました。
その後分子栄養学やストレスマネジメント(心理学)を学び、腸内環境も以前に比べ随分落ち着いてきました。
やはり健康の要は腸内環境なんですよね。
そしてその腸内環境を左右するメンタルも同じく大切です。
今日も腸内環境のためにもマインドフルな1日を過ごせるよう心がけたいと思います。
もしあなたも「隠れ病」があるならば一度「腸もれ」を疑ってみてください。
色々とできることがあります。
ぜひ一度ご相談くださいね。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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