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いのちのスープ
2017年10月 2日
みなさん、
料理研究家の辰巳芳子さんをご存知ですか?辰巳先生は90歳を超えても矍鑠とされ、今でも精力的にご自宅でのスープ教室を開かれておりこの教室に参加するには3年待ちという人気ぶりです。
そんな人気のスープ教室に料理の「り」の字も知らなかった私が参加させていただいたのは2009年のことでした。
サイモントン療法のセミナーを三宮で一緒に開催していた「くまさん」こと田村祐樹先生にお声をかけていただき、医療従事者向けに特別に開催される辰巳先生のスープ教室に参加することができました。
ちょうどその直前にNHKで辰巳先生の「いのちのスープ」についての特集を見たところでしたから、辰巳先生のご自宅にお伺いできるというだけで落ち着かず、いささか高揚した気分でした。
http://tennoshizuku.com/
実際に辰巳先生にお会いして、年齢からは想像できないしっかりされた口調で一人一人丁寧に挨拶をされている姿に、思わずこちらの背筋の伸びるような思いだったことを思い出します。
スープ教室では、手際よく、しかもじっくりと手間暇かけて玄米スープとかぼちゃのポタージュの作り方を教わりました。
レシピに関してはすっかり忘れてしまいましたが、その「丁寧に」生きられているお姿には私たち現代人が日々の忙しさの中で忘れかけている「ちゃんと」生きるこのと大切さを改めて感じたことを今でも鮮明に覚えています。
ちょうど医療従事者向けの教室という企画が目新しく、多くのマスコミ関係の方も集まっておられ、たまたま一番前の席で、玄米スープの試飲をしていた私の姿を取材の方がカメラに収めてくださっていました。
そして数年後、辰巳芳子先生の生き方を収めた映画「天のしずく」の中で、なんと私のスープを飲んでいるシーンが収録されていました。
わずか数秒ですが、体の芯に染み渡る玄米スープの繊細な味わっている姿が映画で紹介されています。
まさに「いのちのスープ」でした。
今、新しいクリニックで、食事が思うように進まない人や食事が乱れて腸内環境も大きくバランスを崩している人たちに「スープ」のレシピを処方しています。
当院オリジナルのボーンブロスなのですが、これも腸が疲れた方には癒しのスープとして大変喜ばれています。
手間暇かけて作ったスープには栄養プラスαのエネルギーが宿るものなのです。
やはり食は私たち人間のいのちを支える大切な柱なんだと改めて思う今日この頃です。
そしてその食を受け取る「受け皿」:腸内環境もやはり大事な存在ですよね。
当院では食を通して腸内環境改善をサポートしています。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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