根本的な治療を目指す「機能性医学」〜ハワイでの学び〜／ルークス芦屋クリニック

根本的な治療を目指す「機能性医学」〜ハワイでの学び〜

2017年8月13日

今年の3月にハワイで行われたヘルスコンサルタントのリトリート。

友人Dr. JonesとDr. Accursoのファシリテートによりアメリカの最新の予防医学について多くを学ぶ機会を得られました。

さらに、彼らと志を同じくするDr. たち数名が全米からDr. JonesとDr. Accursoとともにリトリートで学ぶために集まっていました。

彼らが共通して学び、実践していることとは「機能性医学」"Functional Medicine"と呼ばれる新しい分野の医学です。
機能性医学では慢性疾患の根本原因を探り、生活習慣の改善や栄養バランスの是正を図ります。
従来型の医学の柱が、対症療法であるのに対して、機能性医学では、慢性疾患の根本原因となる不均衡な病態を改善することを目標としています。
日本でも斎藤糧三先生がアメリカで機能性医学をいち早く学ばれ、日本での普及啓蒙活動に尽力されています。

(日本機能性医学研究所HPより）

機能性医学では
①栄養学 : 分子栄養学に基づいた最新の栄養学
②ストレス : 病気の背景となるストレスやそれに対する個体のストレス耐性について評価する（副腎等の内分泌機能も含む）
③運動 : 運動療法の観点からのアプローチ、身体を支える筋肉や骨格のより効果的な維持・強化
④睡眠と休息 : 睡眠や休息の量や質を評価し、より効果的なOn-Off切り替えを提案
⑤社会的繋がり : 癒しにとって大変重要な他者とのコミュニケーションを深める

などの要素からなり、その人を全人的にとらえようとする新しい流れの医学・医療と言えます。

（Dr. Jonesとこれからの新しい医療について語ってます）

文明の近代化に伴い私たちは様々な恩恵を享受していきました。
と同時に、それまであまり知られることのなかった慢性疾患が急増し、私たちは未だに有効な手立てを見いだすことができていません。

病気になってから対処するのではなく、病気にならないようにあらかじめ自分の細胞レベルでの健康状態を把握し、予防的な見地からアプローチする「予防医学」や複雑に絡む慢性疾患の根本原因を探り、対症療法ではなく、食生活や働き方、ライフスタイルそのものを見直し細胞レベルで健康を取り戻し、個体の治癒を目指す「根源的治療」これらを包括する概念が「機能性医学」と言えます。

（最新の機能性医学について語るDr. Jones（左）とDr. Accurso（右））

現代の日本人を取り巻く環境を考えた時、様々な慢性疾患の増加に歯止めをかけ、多くの慢性疾患を根源的な治癒へと導いていくためにも機能性医学の概念は今後ますます重要になってきます。

アメリカのトップヘルスコンサルタントでもあるDr. JonesとDr. Accursoも私たち日本人の置かれた環境をみて、非常に憂いています。
この度彼らから多くを学んだ私たち医療者は、日本のこれからの医療のあるべき姿を今回の学びを糧に思い描き、多くの方の健康と幸福に貢献できるように活動していきたいと考えています。

最後に二人のDrたちが今後私たちが担う役割に期待を込めて、メッセージビデオを作成してくれました。
よかったらみてくださいね。

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