- ルークス芦屋クリニック
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がんのグループ療法について
2017年7月10日
私たちは2010年からがん患者さんのためのグループ療法を行なっています。
「グループ療法」というくらいですから複数のがん患者さん(グループ)で行う心理療法の一つです。
2008年の「Cancer」という医学雑誌に乳がん患者で、心理的な介入(カウンセリングやストレス対処法の教育)を行なった群とそうでない群を比べると介入した群の方が有意に死亡率が下がったという論文が掲載されました。
この心理的な介入はグループ(8人まで)で行われていました。
当院でも現在月一回(第2木曜)のペースでがん患者さんが集まり私たち医療従事者がファシリテート(進行役)を務め、その回のトピックについてディスカッションしていただいたり、ストレスの効果的な対処法やリラクゼーションを学んでいただいたりしながらグループカウンセリングを行なっています。
時には病気に対してどんなイメージを抱いているのかを知るために、絵を描いていただいたり、「箱庭」と呼ばれる砂を敷き詰めた箱に様々なアイテムを置いて自己表現していただく「箱庭療法」なども行い、ご自身の内奥にある無意識領域のメッセージに気づいていただけるような環境作りを心がけています。
私たちのグループ療法ではがんに限らず病気はあなたをあなたらしく輝かせるためのメッセージを携えてあなたに教えようとしてくれいると考えます。
そう、
病気は優しいメッセンジャーなんですよね。
でも多くの方は、最初はみなさんは「メッセンジャー?? がんが??」とおっしゃいます。
病気にメッセージなんてあるはずがないというのが多くの方の反応です。
しかし、回を重ねて、ご自身の喜びや生きがいに気付き、ご自身の考え方の癖やストレスについても学び、改めて病気(がん)に向き合う時、今まで意識しなかった無意識の欲求に気づかれて行かれます。
そしてその欲求に耳を傾け、それを実現させて行こうと思う気持ちが強くなってくると色々なものが変化をし始めます。
もちろん個人カウンセリングでもいいのですが、グループはグループなりの心の動きや気付きがあり、参加者の方同士がお互いが「癒し手」になられていくように思います。
とても地味な取り組みなのですが、参加者の方はそれぞれ変化を起こされていくので私たち医療者側が色々学ばせていただく貴重な機会だと思っています。
8月はお休みですが
9月に再開をいたしますね。
ご参加ご希望の場合は必ず一度当院をご予約の上、受診いただくようにお願いいたします。
あなたの病気は、あなたに変化を促しているんですよ。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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