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細胞から若返る 〜テロメアと老化の関係〜
2017年6月22日
「テロメア」って聞いたことはありますか?
テロメア(Teromere)は遺伝子の先端部分で寿命を司り、加齢とともに短くなるとされていました。
しかし最新の研究によればライフスタイルを見直し、生活習慣を変え、不健全な考え方の癖を改めることで、テロメアの短縮を遅らせ、(場合によっては長くし、)細胞を若返らせ、健康寿命を伸ばすことができることが明らかになりました。生活習慣の中でも様々な要素がテロメアの短縮に関連することがわかってきました。
慢性的なストレスはテロメアを短くするのですが、同じストレスでもあなた次第でテロメアをストレスから守ることができるようです。
それはあなたがそのストレスに対して「どう対処したか」が大きく関わっています。
テロメアを短くしがちなストレスの対処法は「脅威反応」と呼ばれ、これは昔から人間に備わった進化上の仕組みで、緊急事態に陥った時にオンになるスイッチのようなものです。
基本的に、こちらを食べようとしている捕食者に出会った時に自然に起こるプログラムです。脅威反応が起こると副腎からはコルチゾールが分泌され、普段は落ち着いた気持ちを保つ迷走神経はその活動を低下させ、代わりに交感神経からアドレナリンが放出されます。
脅威反応は不安や恐怖といった感情とも密接に関係していますが、必ずしも猛獣に追いかけられなくても何かが起こる前から悪い結果を想像してしまう人は、同じ反応が体の中で起こっています。
この傾向を慢性的に抱えている人のテロメアは、そうでない人のテロメアに比べ短いことがわかっています。
これに対して、同じストレスに「チャレンジ反応」を示した人は、同じようにコルチゾールの分泌を増やすが、ストレスの要因が去れば、速やかにコルチゾールの分泌を減らします。
この反応は全力で最善の行動をとり、勝利を収めるための心理的・生理的な下地に裏づけられた反応です。
この反応を示した人のテロメアは脅威反応を示した人より優位に長かったのです。
ではどうやってチャレンジ反応を培えばいいのか?
続きは次回で。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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