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細胞から若返る 〜テロメアと老化の関係〜②
2017年6月22日
前回はテロメアが短くなりやすい人となりにくい人のストレスに対する反応の違いについて書きました。
つまり脅威反応を示す人は短くなりやすくチャレンジ反応を示す人は短くなりにくいということでした。
ではチャレンジ反応をいかに培うかということですが、「テロメア・エフェクト」の著者の一人エリッサ・エペルはこう言います。
『体にストレス反応が起きたと感じたら、それを有害だと思うのはやめて(脳のデータベースの中では、大抵それは有害だと認識される)、脳の燃料だととらえ直そう。そして、脳を迅速かつ効率的に働かせるために、体が覚醒しているのだと考えよう。この練習を何度も繰り返せば、しまいに脳は、ストレスの反応を有益なものだと予測するようになる。』
これは、今まで私たちが「認知行動療法」という手法を使って「不健全」な考え方のクセを「健全」な考え方に修正してきた作業と同じことです。
例えばがん患者さんの中には、「これから私は苦しむに違いない」と繰り返し考えている人がいらっしゃいます。
しかし、事実は苦しむかもしれないし、苦しまないかもしれないわけです。もしかしたら、健康を取り戻し今まで以上に健康になる可能性だってあるわけです。
私たちは、目の前に起きている全ての出来事に解釈を加えています。その解釈の仕方次第で喜びの感情が湧いたり、あるいは恐怖や不安などの感情も生まれるわけです。
どんな状況であれ、あなたがどう捉えるかで脅威反応になるかチャレンジ反応になるかが決まってきます。健全にテロメアを保持するためにもまずはあなたが自分の考え方のクセを知り、もしそれが「不健全」であれば、「健全」に書き換えていくことが大切です。
なんだか難しく聞こえるかもしれません。
確かに一朝一夕に行く容易な作業ではないのですが、あなたの人生の質を変えることができ、そして細胞レベルでも健康を手に入れることのできる非常に取り組む価値のある作業でもあります。
当院では根本治療に取り組む際にとても大切な「あなたらしさ」を取り戻していただくために心理カウンセリングも取り入れています。
ぜひご活用ください。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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