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考え方の「くせ」を知る 〜認知行動療法〜
2017年4月 3日
いよいよ4月に入り、芦屋でも桜の花が咲き始めました。
さて、来月4月の院内セミナーのテーマは「がんと心の関係 〜サイモントン療法〜」です。
サイモントン療法はもともとがんの患者さんと家族のためのプログラムとしてスタートしましたが、その柱の一つである「認知行動療法」は最近ではうつの治療に取り入れられるようになっています。
「認知行動療法」の「認知」とは、「物事をあなたがどう捉えたか」ということです。
例えば、ある人ががんを告知されたとします。
ここで「がんを告知された」ということは単なる事実でしかないのですが、Aさんは「これから私は、苦しむに違いない。」と捉えます。
また、Bさんは「これで、嫌な仕事から離れる時間が確保できる」と捉えます。
Aさんには否定的な感情がわき、気(エネルギー)が下がるのに対して、Bさんは、それまで取れなかった家族に時間を大切にし、その瞬間瞬間の重みを噛み締めます。
当然、気(エネルギー)が上がります。
同じ事実に対してあなたがどう捉えたかで湧き出る感情には大きな差が生まれます。
このエネルギーの積み重ねが、その人の細胞に影響し、病気の経過に大きな違いを生むことになります。
人は病気に限らず、困難にぶつかった時、おおよそ、同じようなパターンで対処すると言われています。
これは幼少時から培ってきた考え方の「くせ」に従ったものであり、私たちは無意識にその「くせ」を使って日々の生活を送っています。
無意識であるがゆえ、その自分の「くせ」に気づくのは、なかなか容易なことではありません。
それはもしかしたら「私はもっと頑張らなければならない」というようなものかもしれませんし、「人生は不公平だ」かもしれません。
さらにそういう思いに至るには「私は不幸だ」「私には価値がない」というような考え方の「くせ」が根底にあるかもしれません。
しかし、その「くせ」に気づき、その「くせ」がもし自分を苦しめるようなものであれば、それを書き換えてしまうことをお勧めしています。
そう言われると「そんなの無理!」と反応したあなた、それもあなたの「くせ」なんです。
確かに一朝一夕で変化をすることは難しいですが、自分が変わりたいと本当に思う人にとって、日々変化が実感できる「認知行動療法」は、とてもパワフルなストレスの有効な対処法になります。
これはがんに限ったことではなく、うつや慢性疾患を患う人にも応用でき、今ではがん以外の患者さんにも提供される機会が増えています。
4月のセミナーのテーマは「サイモントン療法」ですが、がんの方やご家族だけでなく、幅広い活用ができることをお話しさせていただきたいと思います。
日時:2017年4月21日(金)13:30〜14:30
参加費:無料(事前に予約が必要です)
参加申し込み:電話 0797-23-6033
ルークス芦屋クリニックまで
サイモントン療法は、米国の放射線腫瘍医で心理社会腫瘍医であるカール・サイモントン博士( O. CARL SIMONTON, M.D.)により開発された、がん患者さんとご家族(または支援者) のための心理療法です。
現代ではさまざまな科学的研究により、精神・心理面、感情面が人間の免疫機能に大きな」影響を及ぼしていることが証明されるようになりましたが、標準的な医療現場では、残念ながらそれらの面への効果的アプローチは体系的に取り入れられていないのが現状です。
病状が緩和されたり治まるだけでなく、こころも 身体も 魂も― すなわち人間そのものが健全なバランスを取り戻して、私たちは初めて真の健康を獲得することが可能となります。
近年では、がんのみならず、ストレスに起因するさまざまな病気に対してサイモントンのプログラムが提供されています。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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