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「自分は治る」と決める
2016年11月18日
今日は講演会にお招きいただき、「細胞レベルの健康を取り戻す医療」というタイトルでお話をさせていただきました。
主に来月開設するクリニックで行う医療についてのお話です。
従来の医療だけではカバーできない「根本治療」や「予防医療」の概念は、急増する慢性疾患や難病の現状を考えた場合、今後必要とされてくるものだと思います。
現状では「日頃は忙しくてなかなかセルフケアができない」方達が、「病気になってから」医療機関に受診するパターンが多いのですが、このモデルでは、急増する疾患に対応することはますます難しくなってきます。
病気になる前からのセルフケアや、たとえ病気になってもその病気の意味を考え、それを作り出した自分のいきかたを見つめ直すことが重要です。
病気を決して薬で治すことはできません。「治す」のは患者さん自身の「自己治癒力」です。薬や医者は、その自己治癒力をほんの少し手助けするだけなのです。
自分で自分の健康に「責任」を持ち、「治る」と「決める」ことは治癒のプロセスでとても大切な姿勢ですが、多くの場合、「自分には自己治癒力はない」とか「この病気は治らないに違いない」などの思い込みや信念が自己治癒力がうまく働くのを阻害していることも見られます。
エピジェネティクスという新しい分野の学問では、遺伝子が運命を決めるのではないということがわかってきました。
たとえ、病気のリスクと関連している遺伝子を持っていたとしても、それを発現させるか否か、運命のカギを握るのはあなた次第なのです。
こういう私自身、大病を患った経験から、「自分で自分の運命を変えられる」という信念をは育むことは決して容易ではありませんでした。
「自分のセルフコントロールのできない自分はダメな人間だ」だとか「このまま辛い人生を送るに違いない」とか不健全な信念に包まれて進む道を見失っていた時期もありました。
しかし、私にとって必要なプロセスと必要な時間を通して、徐々に「自分の健康に責任を持つ」立場を取れるようになりました。
医療機関に受診はせよ、ご自身は変わりたくはないが「早く治してください」とおっしゃる方は決して少なくありません。それに比べて、自分の健康に責任を持ち、健康を取り戻すためには「自分が変わる」ことに覚悟のできている人はより早く癒されて行かれます。
どんな状況であれ、「希望」を持ち「自分は治る」と決め、「自分の健康に責任を取る」という立場が取れた時、あなたの自己治癒力が活性化され、癒しのプロセスが始まります。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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