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「動的平衡」から読み解く「病は恵み」

2016年7月31日

今日は昼過ぎから東京日帰りに出かけました。

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お目当は、著名な分子生物学者でいらっしゃる福岡伸一先生のclosedな講演会。

福岡先生の著書の中でも代表作である「動的平衡」。

生きることとは、分解と合成、吸収と分泌、酸化と還元、同化と異化など相反する作用が同時におこりながら絶妙なバランスの上に成り立った営みであることをわかりやすくお話し下さいました。

近代の科学は命を原子のレベルまで細分化し、単純な機械のパーツとして捉える「機械論メカニズム」を軸に発展してきました。

しかしその軸だけでは説明できない生命現象を、福岡先生は「動的平衡」というもっと複雑な「流れ」の上に成り立つものと捉えられています。

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そう考えると病気というのも動的平衡の表れであり、体のアンバランスを正そうとする働きと取れることができます。

決してそれを抑えようとするのではなく、バランスの取れた状態に戻すにはどうするのかを考えていくことが病気の治療には欠かせない視点なのでしょう。

時として薬で抑えようとするからこそ、動的平衡が崩れ、そのバランスをより一層取ろうと身体が反応するが故に症状がひどくなったり慢性化したりします。

身体の症状は動的平衡の流れに従っただけのものであり、薬で症状を取るだけでなく身体の声に従ってバランスを取り戻す事が大切です。

体は常にあなたをよい方向に向かわせようと、「動的平衡」という流れに従って導いてくれているのです。

改めて「病は恵み」の意味を分子生物学的に理解した週末でした。

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