- ルークス芦屋クリニック
内科・消化器内科・心療内科 - 初診の方へ
- 予約優先制 0797-23-6033
(受付時間 9:30~18:00)
クリニック | 特徴 | 診療案内 | 治療・検査 | ブログ |
-
正常な免疫機能を獲得するためには
2016年1月16日
私たちの腸は口から摂った食事を吸収する大切な臓器ですが、同時に免疫組織全体のの7割が集中する高度な免疫組織でもあります。
この免疫機能を獲得するには幼少時の生活環境が大変重要です。
まず、新生児期に母親からもらった腸内細菌叢でプライミングされ、母乳中のプレバイオティクスによる刺激で免疫系の成熟が促されます。
その後も食事のなかの細菌やウイルス、異物により免疫調節機能を獲得し、「自己」と「非自己」を区別する事が出来るようになっていきます。
しかし、文明が進化し、我々の生活が飛躍的に衛生的になるに従い、幼少時に本来曝露されるべき細菌に接触する機会が劇的に減少しました。それに合わせて、様々な自己免疫疾患が特に都市部の高所得層で増加してきました。
清潔な飲料水、手指の消毒、土に触れる機会の減少などにより、太古以来、人類の進化の過程で重要な役割を果たしてきた微生物が激減する事で、多発性硬化症や潰瘍性大腸炎、1型糖尿病などの自己免疫疾患が急増していると考えられています。
現代社会で見られる強迫的とも思われる行き過ぎた衛生環境によって、重大な感染症にかかるリスクは激減したものの、その代償は決して小さくはなさそうです。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
カテゴリ